北海道中国会

北海道と中国との文化交流、経済交流促進に努め、
北海道にいる華僑華人発展の支援及び北海道地域経済振興に寄与する
 
「日中文化交流の結晶ー深衣から着物へー」
一人の留学生が発行した「和華」雑誌

一人の留学生、孫秀蓮さんが「留学生と社会人の提携と協力で日中、草の根外交を目指す!」として、「和華」と言う雑誌を発行していました。

素晴らしい行動に賛同して、投稿をしました。「日中文化交流の結晶ー深衣から着物へー」をテーマで、中国の古代の衣裳「深衣」の素晴らしい考え(文化的、実用的)を紹介して、今の日本の着物を引き継ぎ、その良さが若者に分かれば、もっと着物を着て、健康に生かすと思います。

内容を少し紹介します:

「深衣」は中国古代服装です。深衣は体を深く奥に隠す(深蔵する)意味です。上流階級の私服、一般平民の礼服です。男女共通です。春秋戦国時代形成しました。漢民族の「漢服」とも言われ、2008年北京五輪中国選手の正式服もその要素を取り入れました。中国古代呉越地区の漢服が日本に伝え、今の呉服(着物)の原型になりました。着物は深衣の現代日本版です。

中華文化は「華夏文化」とも言われます。深衣はもっとも華夏文化精神が現れる服装です。深衣は「天人合一,恢宏大度,公平正義,包容万物」東洋美徳の象徴です。袖口の寛大は、天道円融の象徴;襟口直角相交は、地道方正の象徴;背中一直縫い線は上下貫通、人道正直の象徴;腰系大帯は、権力度合の象徴;上衣、下裳両部分は、陰陽両義の象徴;上衣は布四幅用い、一年四季象徴し;下裳は布十二幅用い、一年十二月の象徴です。深衣を着ると、「天道の円融を感じ、地道の方正を抱擁し,人間の正道を身につけ、行動の進退、権利の配合の決まり、四季に応じた規則正しい生活の開始」を実感します。

古く中国から入って来た呉服の世界、長年かけて進化を遂げ、ここまで「きもの文化」は育ってきました。「きもの」の未来を考えれば「上善如水」の精神が必要です。水は如何なる環境に適合し、四角い器には四角に納まり、丸い器には丸く、熱くなれば蒸発し、冷えれば水に戻ります。「きもの」は如何なる人にも適合し、如何なる寸法にも適合する。

中国医学は中華文化の代表で、人と宇宙、人と人、人と未来の哲学です。中華文化その濃縮は深衣です。着物は人のためのもので、人を知ることの大事さを理解し、着物の研究は中国医学の勉強で欠かせないものです。

中国から伝えて来て、日本で保存し、更に発展する着物文化が、NPO法人日本時代衣裳文化保存会が、日本時代衣裳を復元しながら、時代衣裳から今に至る服飾文化を通じ、美しい日本の心を世に広め、未来に伝えるために様々な活動を行っています。

                    陶恵栄文責
2014-06-16